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2007年5月15日火曜日

私の歌姫

もう来週は引越し。そして週末には日本に向けて発ちます。 ということで、何かと身辺あわただしい。

家具の粗方はご近所のヴァイオリン弾き(かつてはヴィオラ弾き)に纏めて引き取って貰えることになったので、ひと安心なのですが、その他の細々とした雑事が結構面倒です。それに付けても、こちらに来る引越しの時にも思ったことなのですが、こんな時には傍らにボヤく相手、突っ込んでくれる相手が欲しいものですね。(こんなところで、プチ告白しても始まりませんが。) 「ひとり、始末良く暮らす」 これが僕の取敢えずの目標なのですが、これがなかなか難しい。

さて、という訳でブログにアップする様なネタもゆとりも無く過ごして来たこの1週間ですが、昨日夕食の後に聴くともなく、大貫妙子の新譜を聴いて、それがとても心に響いてしまいました。

大貫妙子、「私の歌姫」。高校の終わりの頃から、聞き始めてもう30年になります。最初の頃は、若干無機的にさえ響くと思っていた彼女の歌声ですが、年を経て歌い方も変化しました。今、とても丁寧に歌う彼女の歌は、どんなに気分の落ち込んだ時でも安らぎを与えてくれるとっておきの音楽です。(僕にそんな風に作用してくれるのは、もうひとつウラッハのクラリネットです。)決して甘過ぎる事はなく、凛としているけれど、温もりがある。

彼女は、いわゆるシンガー&ソングライターですから、リリースされている多くは自作曲ですが(勿論、好きな歌はいくつでも挙げられます)、夕べ聴いたのは女性シンガーのカバー曲を集めたオムニバス・アルバム。彼女がカバーしたのは、オフコースの「やさしさにさよなら」と、MISIAの「名前のない空を見上げて」の2曲でした。

このアルバムに寄せての彼女のコメント「同じアプローチでは、わざわざカバーをする必要はないのです。ですから自分の歌として今まで積み重ねてきた経験をもとに、新たな気持ちで向き合ってみました」というのは、ありふれた言い方に取られかねないけれど、この2曲を聴いていると、それが何を意味しているのか(どんなに深い事なのか)良く判る気がします。

ご本人は、歌や見掛けの繊細そうなイメージとは裏腹に、アフリカや南極を旅したり、しゃべる声もどちらかといえば低い、逞しい人の様です。繊細なモノを作り続けるこの人は(それも30年以上もバリバリの現役で!)、先ずクリエータであるということを教えてくれる、それも彼女のファンで有り続ける理由のひとつです。

2007年5月4日金曜日

映画「ニジンスキー」、そして「ディアギレフ」という本

最近「春の祭典」についてのサイトに出会って、ふと思い出して映画「ニジンスキー」のビデオを手に入れた。僕がこの映画を最初に見たのは1982年の秋。場所は新宿歌舞伎町の「シネマスクエアとうきゅう」 思えば、今流行りのミニシアターのはしりですね。 (今となっては、ちょっと「ロケーションに難有り」だけど)

82年は、大学を出た年。卒業の直前には、大学オケで1ヶ月の演奏旅行に出た訳だけれど、その時のメインがストラヴィンスキーの「春の祭典」。そういう縁で、この映画も気になったという訳だろう。

それ以来、25年振りに見た。あらかたのシーンを覚えていた。好きな映画であれば大抵繰り返して見ているので不思議はないが、この映画に関しては、一度しか見ていないのに、余程印象が強かったのだろう。

今見てみると、映画としてどれほど面白いものであるかは、正直言って判断を下し難い。だが、おそらく資料的価値はかなり高い。ロシアバレエ団の代表的な演目が断片的ではあるがいくつも挿入されているのだ。例えば「バラの精(舞踏への勧誘)」「シェラザード」「ペトルーシュカ」「牧神の午後」「遊戯」。主演クラスに一級のバレエダンサーを配しているし、監督のハーバート・ロス自身がダンサー/振付師出身、プロデューサー(奥さん)もバレリーナだったので、バレエ・シーンはしっかりしている。バレエシーンの無いものでも、衣装合せのシーンで「青神」の扮装のニジンスキーが出て来たりする。(身体全体を濃い青に塗って、タイ風の衣装を着けている。) 但し「春の祭典」はちょっと微妙。振付に関する資料が殆ど残っていなくて、キチンとした再現は(少なくと映画制作時点では)無理だったらしい。

アラン・ベイツがディアギレフを演じている。「一房の白髪を配した前髪の、身なりの良いロシア貴族」 それまで、僕はこの俳優を殆ど知らなかった所為もあって、これがディアギレフか、と素直に映画に入れた。もっとも、後でものの本を読んだり、肖像スケッチを見ると(コクトーの描いたモノクルをはめた絵)、もっと人を喰ったところがあって、もっと得体の知れない怪物の様なところがあった男だったらしいけれど。ニジンスキーを演じたのは、ジョルジュ・デ・ラ・ペーニャという当時現役のプリンシパル・ダンサー。おそらく、本物のニジンスキーより大分ハンサムな人。本物は、バレエ学校時代その非西洋的な顔立ちの為に「日本人」とあだ名されていたという、西洋的感覚からすれば「異形の人」だったらしい。という訳で、ビジュアル的には大分アク抜きしてロマンチックな「カップル」になっているのだろう。

確かに、映画としては幾つか問題を感じる。ディアギレフとニジンスキーの間に溝が出来ていく過程はありきたりのメロドラマ過ぎる気がするし、「春の祭典」の使い方にしても、バレエのシーンが今少し食い足りないと感じるのは、あの曲へのこちらの思い入れが強過ぎる事情を差し引くとしても、その後のシーンでディアギレフに捨てられたと思い込んだニジンスキーが自暴自棄になり、南米に向かう船室の中で荒れ狂う、その音楽が「ハルサイ」というのは、少々陳腐に過ぎる気がした。あるいは、砂浜のデッキ・チェアに身を横たえたディアギレフがニジンスキーと遣り取りするシーンは、「ベニスに死す」のダークボガートと、どうしてもダブルし。(確かにディアギレフは、ヴェネチアで最期を迎えたのだけれど。)

それでも尚、僕にはこの映画は楽しめるものだった。プロットに多少納得いかないところがあっても、バレエやその他のディテールについては、本物を作りたいという意気込みは伝わって来る。 最後のクレジットを見ると、ハンガリー、シシリー、モナコとロケをしたらしいが、劇場やホテルの風景も含めて良く当時の雰囲気を伝えていると思う。この映画は、ビデオテープでしか出ていない。こういう映画こそ劣化しにくいDVD版が欲しいのだが。

この映画の後、イギリスの舞踊評論家リチャード・バックルの労作「ディアギレフ」の日本語訳(鈴木晶訳)の上下2巻が刊行。それぞれ1983年、84年のリリースだった。自分の蔵書の奥付を見ると、どちらも第1版とあり、飛びつく様に買ったのを覚えている。特に、上巻を読んだ後は下巻のリリースが待ち遠しかった。それぞれがハードカバーで400ページ近く有り、2段のかなり細かい字組みの大部な本で、訳者の鈴木晶は「原版より図版を豊富にした」と自慢していた。

題名の示すとおり、この本はディアギレフの伝記であるから、彼がロシアバレエ団を創設する以前も描かれているけれど、これは基本的にロシアバレエ団の完全記録と言っていいだろう。この本は、いわゆる物語ではない。膨大な資料(細々としたメモや領収書類まで含む)と多数の関係者からの証言も基にした記録の集積だ。著者の主観を交えた記述は「全く」と言っていいほど無い。(勿論、何に/誰に語らせるかという選択は著者の意思が決定的に働くのだろうけれど)

主だった記述には、そのソース(物/人)が注意深く付記されている。更に下巻の巻末には、上下巻を通じて登場した人物、あるいは単純に触れられた人名についてまで、どのページに出て来たかを細大漏らさず記した索引もある。つまり、誰が/どこで/いつ、ロシアバレエ団に関わったかが判るのだ。20世紀の、少なくとも20世紀初期のヨーロッパにおける音楽、美術(舞踊は勿論)を革新した担い手たちの多くが関わっていたロシアバレエ団なのだから、これはすごいクロニクルだ。

ディアギレフの最期を描く場面になって、著者は初めて叙情的に綴る。数々のバレエのキャラクターたちにディアギレフの昇天を見守らせるのだ。最後はこう締めくくられる。「音楽が始まる。遠くで角笛が鳴る。そしてディアギレフの長い午後が始まる。」  

この本は、ディアギレフの死を以ってキッパリと終わる。エピローグめいたものは無い。「ディアギレフの長い午後」というのは何かなと考える。それが彼のロシアバレエ団から生まれたもの(人)、あるいはそれに関わったもの(人)のことを指しているとしたら、それは確かに長く今に至るまで続いている。いろいろなところで。

この貴重な本が、日本では廃刊になってしまった。出版元(リブロポート)が解散してしまった所為らしいが、これはかなりの痛恨事だと思う。

映画「ニジンスキー」のオリジナルのリリースは1980年。「ディアギレフ」(本)のオリジナルは、1979年に出版されている。映画は、ニジンスキーの妻の著作とニジンスキー自身の手記を元にしているが、この本を参考にしたらまた違ったものになっていたろう。そのうちロシア人が、いい加減貯めこんでいるらしいオイルマネーをふんだんに使って、ロシアバレエ団のドラマを作らないものかと思う。ロシア人キャスト/ロシア語バリバリのドラマを。

それにしても、ロシアバレエ団の事を考えるとワクワクして来る。これらの映画や本に夢中になってからもう20年以上経ってしまったけれど、映画を見て興奮が蘇って来た。

【参考サイト】

1.映画「ニジンスキー」の解説: 「ディアギレフ」の訳者 鈴木晶氏による解説。今は法政大学の先生をしているらしい。鈴木先生のサイトはこちら⇒ Sho's Bar

.「春の祭典」の解説: サンフランシスコ交響楽団の音楽監督マイケル・ティルソン-トーマスがホストになって楽曲解説をするテレビ番組 Keeping Score に連動したウェブ・サイト。中身は、TV番組の宣伝というレベルではなく、別個の「ウェブ教材」になっている。ビデオ・クリップはTV番組からの抜粋で絵も小さいが、いろいろ面白い。他に、ベートーヴェンの「英雄」交響曲や、コープランドを扱った回もある。この方のサイトから知った。

2007年4月27日金曜日

久し振りにファゴットの曲を聴く

まじっくばすーん氏の昔語りにつられて、久し振りにファゴットの曲を聴いた。トゥーネマン/イ・ムジチのヴィヴァルディのコンチェルト集2枚(12曲)。そして同じくトゥーネマンをソロに迎えたドヴィエンヌのカルテットとデュエット。 恥ずかしながら、ファゴットがソロの曲を聴くのは本当に久し振り。ファゴット絡みのCD、さすがに普通の人よりはたくさん持っていると思いますけどね。

ところで、トゥーネマン。記憶の中では、とても派手な音色だった印象があったけれど、思いの外柔らかな音色だった。でも、全くよどみのないテクニックは記憶通り。その所為で、派手な印象を持っていたのかも知れない。 

ヴィヴァルディはファゴットのコンチェルトを一杯書いていたよなぁ、とCDのライナーノーツを読んでいたら、39曲でしたね。(うち2曲は未完) バイオリン・コンチェルトが200曲以上あって、その次に多いらしい。バイオリン・コンチェルトについては、バイオリン奏者であるヴィヴァルディ自身がソロを取る事も多かったのだろうけれど、ファゴットはそうじゃないだろうから、余程優れた(そしてお気に入りの)プレーヤーがいたということなんだろうか。詳しく調べもせずに迂闊な事をいってはいけないけれど、時代を問わず、ファゴットをソロにこんなに曲を書いた作曲家っていないんじゃないだろうか。ヴィヴァルディのコンチェルトの殆どは、ヴェネチアの女子修道院(孤児院?)の合奏団の為に書かれたというけれど、どんな風景のアンサンブルだったのだろう?絵でも残っていないものかしら。それに技量も優れていたんでしょうね。もっとも、バロック・ファゴットの方がキーが少なくて、スケールやアルペジオは今のファゴットよりやり易かった、という説も聞いた事がある。

私の持っているのは12曲だから、1/3にも満たないけれど、やはり短調の曲の方が趣きがあるかな。でも、どれを聞いていても、退屈はしない。 「バンジョーは止まらない」と書いたけれど、「ファゴットは止まらない」という感じでしばらく聴いているのも悪くない。まぁ「集中して」という訳にはいかないんだけれど。

そういえば、ヴィヴァルディについては後悔していることがある。ちょうど2年前の春になるけれど、念願叶ってイタリアに旅行した。勿論ヴェネチアにも立ち寄ったけれども、ヴィヴァルディが合奏団を教えていたという修道院に行きそびれてしまった、というよりヴィヴァルディの事を殆ど忘れていた。挙句に、ちょうどイタリア・ツアーの途中だったベルリン・フィル(ラトル指揮)に居合わせて彼の地のフェニーチェ歌劇場でのコンサートに行けたのだけれど、旅の初日、強烈な時差ボケに襲われて半分寝てしまうという大失態。音楽的には散々だった。だから、ヴェネチアにはもう一度出直したい!

ドヴィエンヌは楽しかった。特に、カルテットの作品73-1というのは、モーツァルトのオーボエ・カルテットの兄弟の様な感じがしますね。確か、haru様もファゴット・アンサンブルでやってましたね。もう30年近い昔なんだ、あれも。 

2007年4月25日水曜日

物欲週間?

管理人をしている「ブログFG会」とは別に、新しい個人ブログを立ち上げた。

やはり「管理人」を意識すると、どうも書き切れないところもある。(といいながら、向うにも本当に勝手な事を書いてきたけれど。) というより、やはりごく個人的に書いていきたい事もある。

さて、今週はフォルカー氏的に言えば、ちょっとした「物欲週間」。あとひと月でアメリカを離れるので、と自らに言い訳しつつ「お土産代りに」とちょこちょこ見物/聞き物を物色している。まぁ私の事ですから、多分にミーハー的ではありますが。以下、今週仕入れたも主なブツ。結果的に「アメリカもの」に終始しているのは意図しなかったけれど、やっぱり自分に言い訳してるかも:

1.バースタイン/マーラー交響曲全集(DVD): LDで持っていたものを、置き換えざるを得ないと覚悟して購入。今は、LD/DVD/CDプレーヤー(パイオニア製)を持っているけれど、次はもうLDプレーヤーを買う気がしませんからね。

2.バースタイン/答えのない質問(ハーバード大学での講義収録ビデオ-DVD): これも実はビデオで持っている。みすず書房から出ている日本語の詳細な講義録さえもっている。(これが横長の変形版で厚さ5cm位あるので結構置き場所に 困る) ところが、未だ殆ど見ていない。結構大部だし、英語の講義ですからね、ちょっと身構えているうちに今日に至っている。ということで、これからまだ大分掛か るだろうし、ビデオテープに代えて「永久保存版」のつもりでDVDを買う。6講義全部で700分以上あるというから、身震いする。日本語の字幕はおろか、 英語の字幕さえないんだから。

3.件(くだん)の、Bela Fleckモノ。YouTubeでも勝手に流されちゃってるライブ映像のオリジナルDVD (Live at The Quick)。ちょっと飛ばしながら見たけど、やっぱり抜群におもしろい。後は、Flecktonesの最新アルバム(The Hidden Land) とBelaのキャリアを遡って、ブルーグラス時代のアルバムを幾つか。

以上、帰国を前にして、結構バタバタしているのに味わうには結構時間と集中力を要するものばかり。追々「感想文」書きます。

2007年4月21日土曜日

カルロス・クライバー「カナリア諸島にて」

まじっくばすーん氏が、カルロス・クライバー(指)/ウィーン・フィル演奏のベートーヴェンの交響曲5、7番の事を書いている。 このコンビでは、やはり ブラームスの4番も忘れ難い。「ウィーン・フィルらしくない」とか、「クサい」とさえ腐す人もいたけれど、やはり心かき乱される感じは今聴いてもたまらな い。そして、ファゴット吹きにとって忘れられない1枚は、バイエルン国立歌劇場管とのベートーヴェンの4番。「スリリングな演奏」の例証として、「第4楽 章 でバスーンがコケそうになる」といつも持ち出される。世にカルロス・クライバーの伝説が語り継がれる限り、このファゴットの話もついて回るんだろうね。本 当にこのファゴット吹きに同情を禁じ得ませんね。

そう言えば、久々にクライバーの名前を聞いて、以前作詞家の松本隆が自分のホームページに「カナリア諸島にカルロス・クライバーを観に行った」というよう な記事を書いていたので、どんな風だったかを調べようとしたけれど、もう載っていない。勘違いかな、と思ったら、ラジオ番組で葉加瀬太郎を相手にしゃべっ ていたのが採録されていた。1999年の事だったらしい。更に調べたらプ ログラムも判った。カナリア諸島で開かれた音楽祭に、バイエルンのラジオシンフォ ニーを振って出たらしい。曲目は、ベートーヴェンの4番7番と、「こうもり」の序曲。十八番ですね。好事家のCDも出ているらしいけど(海賊版だね)、 ネットを見る限りでは手に入れる術は見当たらない。2004年に死んだクライバーは、1999年1~2月にかけてバイエルン放送響との共演が、公けで演奏 したものの最後だそうだから、このカナリア諸島での演奏は最晩年のものということになる。出来れば聴きたいけれど。

2007年4月19日木曜日

ファゴット in YouTube (4/18/07)

も しかしたら、僕なんか遅れてるのかも知れない。(きっとそうだ。) いや、YouTubeのことです。バンジョー弾きの絡みで、ちょっと覗いてみた訳だけ ど、ファゴット(バスーン)関係も凄いことになってます。 個人的には、YouTubeっていうのは、著作権の問題なんて考えるとあんまり肯定的にはとらえていなかったんだけど、 やはり爆発的に広がっているんですね。因みにファゴット関係で調べてみたら、これだけヒットしました。

ファゴット:2
fagott:26
bassoon:318
basson:49

それから、fagotで検索しても一杯出て来るけど、これは英語だと違った意味になってくる から、ダメですよ。(でも、Fgという短縮形でも英語だとこっちの意味に取られるらしいからまずいな。「Fg会」-う~ん、チョッとヤバいかな。)

さて、こんな数のビデオ・クリップをつぶさに見ている暇は無いけど、いくつか拾ってみました。

1.Bassonables (バスーン・カルテット)
まずは、ご同胞から。アマチュアみたいだけど、結構有名なんですかね。"You'd be so nice to come home to" と "water melon man" の2作品が載ってます。なかなか楽しい。 こちらにグループの紹介があります。http://www.bassoonable.com

2.Bassoon Lights (バスーン・クインテット)
Virginia Commonwealth University という大学でのクリスマス・コンサートの模様らしい。「くるみ割り人形」の編曲。ちょっと調べたら、音楽学部もあるいらしいから、そこの学生ですかね。見 所は、1分30秒後から。題名の意味が判ります。いやぁ、本当に楽しい。それにしても「バージニア」と言えば、昨日乱射事件があった学校と大して離れてい ないでしょう。そんなに大きい州じゃないですから。

3.Air Bassoon Championships (パロディ番組予告?)
楽 器を降りた私としては、この道しかないかな。どうもオーストラリアのTV番組がネタ元らしい。こんな番組、絶対に「本編」は無いと思うけど。それにして も、「エア・オーケストラ」まで登場するから凄い。それにしても、こんなの作って、どの位の視聴者に受けるというのか? やっぱりこの手の趣味は、イギリ ス系入ってます。因みに、ここでダウンロードも出来る様です。大分下の方の The Chaser’s War on ABC promos というセクションの3番目のクリップです。お好きな人はどうぞ。

4.007、Super Mario 他
や はり、どこかの音大でしょう。多分、アメリカだと思うけれど、中国系/中国人らしき人が多い。(Star War というクリップは「上海音楽院」というクレジットが出ている。)僕はゲームをやらないので「スーパーマリオ」の音楽なんて知らないけど、受ける向きには受 けるんでしょうね。

皆さんも探してみれば、掘り出し物に出会えるかも知れない。でも、こういうのはみんなで酒を飲んで突っ込みながら見るのがおもしろいかも。

そ れにしても、プレーヤー人口から考えると日本人のクリップが圧倒的に少ない。ブログ投稿数は今や世界一だというのに。やっぱり「顔出し」はダメで、「匿 名」じゃないとダメなのかな?ちょっとハイテク文化論として考えると、おもしろい。個人的には、我がFg会の皆さんはすべからく世界に紹介したいですけど ね。

2007年4月18日水曜日

Bela Fleck もう1枚だけ (4/17/07)

まじっくばすーん様、Bela Fleckのディスクですが、これもお薦めかも知れない。Tales from the Acoustic Planet   最近Vol.2 も出たらしいけど、それは持っていないので判らない。どちらかというとブルーグラスへのトリビュートの色彩が濃いとは聞いている。 こちらは、ピアノや弦 楽器、オーボエなどとセッションしていて「ニューエージ・ミュージック」に近い部分さえあるけれど、それゆえに落ち着いて聴いていられる。この人が徒に超 絶技巧に走るプレーヤーでないことが判る。Bela Fleckのことを忘れて、単純におもしろい1枚だと思うよ。

2007年4月16日月曜日

ファゴットがソロを取っている場面 (4/15/07)

マイケル・ヘッジスは、ウィンダム・ヒルの主要メンバーだったんですね。だったら、僕もきっと耳にしているはず。ソロのアルバムも聴いてみましょう。

さて、Flecktonesの続き。YouTubeにファゴットがソロを取っている曲も載っていましたね。但し、ソロ部分はシンセサイザーで音が変換されてしまって、スターウォーズのエイリアン・バンド(オビワンとルークがハンソロを見つけた酒場で演奏してたバンド)みたいな音ですね。頑張ってるけど。

バンジョーは止まらない (4/15/07)

アメリカに住んでいて出会った音楽というのは、実はそんなに無いんです。バイオリンの音楽を良く聞く様になったと か、志ん朝を真剣に聴き込んだとか(落語 ですけどね、この人の落語は音楽的要素が強い-この話しは後日)、そういうのって「アメリカ」とは本来あんまり関係無いし(まぁ個人的にはいろいろいわく はあるけれど)。そんな中で、唯一掛け値無しにアメリカに住んで居なければ出会う事はなかったろうというのが、この人、ベラ・フレック (Bela Fleck) というバンジョー弾き。彼が率いるバンドが、フレクトーンズ(Flecktones) 。名前の通り、バンジョーのベラ・フレックがリードを取るバンド。差し詰めカントリーかブルーグラスのバンドみたいだけど(ネーミングのセンスからして ね)、やってる音楽をカテゴライズすれば、一応「フュージョン」ということになるんでしょうね。元々ブルーグラスのバンジョー弾きとして出発しているけれ ど、今のスタイルは全く洗練されていて、一聴した限りではバンジョーとは判らないかも知れない。でも、スリーフィンガー独特のアルペジオはバンジョー以外 の何者でもないんですけれど。

最初に聴いた(見た)のは、テレビ。チャンネルを 変えているうちに、音楽番組があったので目を留めた訳で す。マルサリス兄弟の兄貴の方(ブランフォード・ マルサリス、サックス吹き)と共演していたんだけど、サックスとの掛け合いでバンジョーを弾いているのをみて、ちょっとビックリ。エレキギターを弾いてい るのかと思ったら、音もちょっと違うし、胴の形も丸だし、「あっ、バンジョーだ!」とやっと気付いた。音も普通のバンジョーとは少し違うようだ。普通のバ ンジョーの乾いたアルペジオの音よりは大分ソフトな響き。テクニックとしては、相当な超絶技巧を駆使してるんだろうけど、サラッと弾いてのける。そもそも エレキギターみたいに泣いたり叫んだりせず、ひたすらアルペジオですからね、バンジョーは。聞いてるうちに、だんだん「オイオイ、何だコレは!」という感 じになって来る。

フレクトーンズの編成は、バンジョーの他がベース、サックス、ドラ ム。このドラムというのが、シンセサイザー・ドラムで形状はちょっと変わったエ レキベースかエレキギターで、胴やネックに相当するところに大小いろいろのパッドが取り付けてあって、それを指で小刻みに叩いて、それがシンセサイザーで ドラムの音に変換されてしまうという代物。ほら、よく音楽聴きながらコツコツと指でテーブルを叩いたりする人がいるでしょう?あれでドラムが叩けてしまう 訳。「ドラミタール」と名付けられているけれど、明らかにドラムとシタール(ジョージハリソンもはまったインドの弦楽器ですね)から文字った訳ですね。 ベースもその筋では相当に有名な名手の様です。基本編成はこの4人だけど、フュージョン・バンド、又はジャムバンドらしく、他にもいろいろな楽器と共演す る様で、何とバスーンとも共演してます。

こ う書いて来ると、何だかキワモノめいて来たけど、音楽はとてもまともという感じです。それでいて、他にはこんなの無いなぁとも言える。一見淡々としているしそんなに派手さを感じないけれど、実は凄い演奏をしているんだと思いますね。

ク ラシックの編曲物も出しています。中には、ショパン、スカルラッ ティ、パガニーニも入っていて曲目を見るだけで「超絶技巧バリバリ」という感じだけど、やはりとてもまともですね。共演もジョシュア・ベル(バイオリン) とか、ジョン・ウィリアムス(ギター)ですから、ちゃんとしたもんです。ところで、このアルバムのタイトルは
Perpetual Mortion と いうんですが、日本語に約すと「永久運動」という意味。ライナーノーツにも特別何も書いていませんが、間違いなくベラ・フレックの弾くバンジョーのこと を表しているんだと思います。彼のアルペジオは本当に永遠に続くんじゃないかと思えてきますから。そう、「バンジョーは止まらない」という感じ。

今回この人の紹介を書こうと思って、改めていろいろ調べているうちに、ベラ・フレック&フレクトーンズを紹介した記事があったので、
ちょっと訳してみました 。おもしろ半分で始めたけれど、途中で止めるのが悔しくて、結局3時間も掛かってしまった。(ふ~っ)アメリカの「業界」の事も少し判って為になりました。でも、年間120回ものコンサートをこなすというのは凄い。

お勧めは、どれを聴いてもいいけれど、やはり
デビュー・アルバムが いいかも。ベラ・フレックのリード振りがストレートに出ているアルバムだし、バ ンジョーの向うを張って活躍するハーモニカがカッコイイ。(このハーモニカ吹きは、サックス吹きが加わる前の創立メンバーのひとり。過酷 な旅回りに疑問を感じて抜けた様です。仕様がないですね。)

YouTubeでも、Flecktones で検索すればいろいろ出て来ますが、僕は取敢えず
コレが好きですね。Big Country という曲で、CDにも入っていますが、こっちのライブ録画の方がおもしろい。よりカントリーっぽい雰囲気が濃いし、管の連中が3本になっ ていて(サックス2本と何とファゴットが1本)よりグルーヴ感が増していて気持ちいい。

音楽は本物だし、グラミー賞でも常連だし、日本で殆ど無名であるのが信じられないくらい。海外ツアーでも、中国/韓国まで来てるんですけどね。でも、知っててムダじゃないと思いますよ、このバンド。いずれにしても、個人的にはとても気に入っています。

2007年4月4日水曜日

CD「イギリス民謡組曲」他 (4/3/07)

既 に、まじっくばすーん氏やharu様が投稿者に名を連ねるところで、クラシック系のCD紹介をするのは辛いところですが、まぁ何でも書いていいブログと いうところを身を以って示そうということで。(本当は、志ん朝の落語のCD辺りを語りたいところですが、それは追々) で、本日紹介するのは、往年のイギリスの名指揮者エイドリアン・ボールト卿がロンドン響/ロンドンフィル/ニューフィルハーモニア管を振ったヴォーン=ウィリアムス の管弦楽作品集。15年位前にアメリカで見つけて、「おっ、これは」と驚いて思わず買ってしまったんですね。何故って、あの「イギリス民謡組曲」の管弦楽 版が入っ てるじゃありませんか。今は良く知りませんが、少なくとも僕らが中学/高校の頃、この曲はホルストの「第1組曲」「第2組曲」と並んで吹奏楽オリジナルの 名曲として人気があったと思います。で、このCDを見つけた時には「えっ、『イギリス民謡組曲』って、管弦楽版がオリジナルなんだ、珍品、珍品」と早とち りしたんですね。随分後になって、改めてライナーノーツを見たら、ちゃんと「この組曲は1923年に軍楽隊(即ちブラスバンド)の為に書かれた。この録音 はゴードン・ジェイコブ による管弦楽版(と言う事は、管弦楽版が編曲された方ということ)」と書いてありました。(英語で細々と書いてあってキチンと読んでませんでした。でも思い込みって怖い。)

で、結論から言うと、一般的には「おもしろい1枚」ではないかも知れません。イギリス物なら、エルガーやブリテンの方がおもしろいかも。でもね、「イギリス民謡組曲」の管弦楽版の録音て、他にあるのかな?
ところでこの文章を書くに当って、ボールト卿の事を調べたら 、キャリアの最初の頃にバーミンガム市響の音楽監督をやってたり(つまりラトルの大先輩)、師匠筋はニキシュ、弟子筋がロジャー・ノリントンだったりする んですね。為になりました。(ノリントンは、昨年SFでシューベルトのシンフォニーを振るのを聞きましたけど、いわゆる「ピリオド奏法」を初めて聴いた事 もあって、響きが新鮮でおもしろかった。)

EMI CLASSICS CDM 7 64022 2
ヴォーン=ウィリアムズ管弦楽作品集:
【曲目】セレナーデ・トゥ・ミュージック、揚げ雲雀、グリーンスリーヴスによる幻想曲、イギリス民謡組曲、交響的印象《沢沼地方にて》、ノーフォーク狂詩曲第1番
【演奏】エイドリアン・ボールト指揮/ロンドン交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団