The Christmas Song
好きなクリスマスソングの話。
洋の東西を問わず、ポピュラー歌手は少し有名になるとこぞってクリスマスソングを作るので、新しいところを追ってゆくときりがない。だから、スタンダードなところで The Christmas Song
でも僕が一番好きなのは、ビング・クロスビーの録音。それも、前振りの付いたバージョン。多分ラジオのクリスマスショーからの抜粋なんだと思 う。ビング・クロスビーの歌うクリスマス・ソングなんて、何もひねりが無くて申し訳無いくらいなんだけど。でも、あのソフトに響く Crooning Voice は、やっぱりホッとする。
White Christmas は勿論クロスビーがオリジナルだけど、Have Yourself a Merry Little Christmas (これはジュディ・ガーランドが映画「若草の頃」の中で歌った)も、The Christmas Song も-要は、その3曲が僕にとっての「3大クリスマスソング」なんだけど-結局、みんなクロスビーのバージョンが一番好きなのだ。フリッツ・クライス ラーの自作自演の小品がそうである様に、ビング・クロスビーのクリスマスソングは心に沁みて来る。
さて、クロスビー自身がしゃべる曲の前振りはこんな具合
近頃、ここハリウッドでは若者たちの作った曲が流行ってますが、これから歌うのはメル・トーメとボブ・ウェルズが作った今夜にふさわしい曲で す。いわば音楽のクリスマス・カードか、スケッチといったところ。それでは The Christmas Song というこの曲をお送りしましょう。
クロスビーは、録音技術の実用化に大きな影響を与えたそうだ。そもそも「クルーニング唱法」として知られる、あまり声を張らないソフトな響きの バリトンは、マイクロフォンの発展で可能になったものだし、ラジオショーのホストとして絶頂を極めていた頃には、自分のプロダクションで番組制作する立場 で、テープ録音をいち早く取り入れて番組編集を可能にしたという。
まぁそんなトリビアな話はさておいても、クロスビーのソフトで親しみある声は「音楽のクリスマスカード、あるいはスケッチ」というこの曲に良く合っていると思う。そんなに仰々しくなくてね。
ところで僕の「3大クリスマスソング」として挙げた曲は、White Christmas が1941年、と Have Yourself --- と The Christmas Song が1944年に初めて世に出たという。第2次世界大戦の最中ですね。The Christmas Song や White Christmas は、いかにもクリスマスらしい情景を思い描く歌だし、Have Yourself a Merry Little Christmas は、どちらかと言えば「元気を出してね」というニュアンスがあって、ちょっと切ない感じさえする。やっぱり時代が、平和な穏やかなクリスマスを求めていた のかな?
日本時間の今日、ニューヨーク名物のロックフェラー・センターのクリスマスツリーが点灯したんだってね。意外に遅い感じもするけど、ほらやっぱり「Thanksgivingの後にChristmas」でしょ。 Merry Christmas to all...
The Christmas Song
(Torme-Wells)
Chestnuts roasting on an open fire
Jack Frost nipping at your nose
Yuletide carols being sung by a choir
And folks dressed up like eskimos
Everybody knows a turkey and some mistletoe
Help to make the season bright
Tiny tots with their eyes all aglow
Will find it hard to sleep tonight
They know that Santa's on his way
He's loaded lots of toys
And goodies on his sleigh
And every mother's child is gonna spy
To see if reindeer really know how to fly
And so, I'm offering this simple phrase
To kids from one to ninety-two
Although its been said
Many times, many ways
Merry Christmas! Merry Christmas! Merry Christmas to.. You!